食品安全関係情報詳細

資料管理ID syu06260590298
タイトル 国際がん研究機関(IARC)、アフラトキシンB1及びEpstein Barrウイルスへのばく露と風土性バーキットリンパ腫発症の関連に関する研究を発表
資料日付 2024年4月5日
分類1 -
分類2 -
概要(記事)  国際がん研究機関(IARC)は4月5日、アフラトキシンB1及びEpstein Barrウイルス(EBV)へのばく露と風土性バーキットリンパ腫発症の関連を明らかにした研究を発表した。概要は以下のとおり。
 IARCとパートナー機関の研究者は、風土性バーキットリンパ腫(死亡率の高い急激に増殖するリンパ系のがん)が、世界のどこよりもアフリカの一部地域の小児において極めて発症率が高い理由を説明するのに役立つ可能性のある重要な発見をした。本研究はPNAS誌に掲載された。
 研究者は、既知のがんのリスク因子へのばく露が、風土性バーキットリンパ腫の発症をどのように促進するのか、その可能性について決定的な知見を得たいと考えた。世界の成人人口の90%以上が感染している一般的なウイルスであるEBVは、風土性バーキットリンパ腫との関連が広く知られている。しかし、EBV感染は一般的であるが、風土性バーキットリンパの発症は比較的まれであり、その地理学的分布は同等でななく、発症地域に蔓延している他のリスク因子も作用していることが予想される。
 研究者は、EBVへのばく露とマイコトキシン(これらの地域の食品に含まれていることが多い真菌類によって産生される毒素)へのばく露が、細胞の反応、及び細胞が産生するタンパク質と他の生体分子にどのような影響を及ぼすかを検証した。そして、B細胞がアフリカで一般的なマイコトキシンであるアフラトキシンB1へばく露されると、ケモカインリガンド22(CCL22)と呼ばれる免疫に関与する分子の過剰発現を引き起こすことを発見した。このCCL22の過剰発現は、B細胞のEBV感染とEBVウイルス遺伝子の発現を亢進した。細胞をEBVとアフラトキシンB1の両方にばく露すると、CCL22の発現はさらに亢進した。これは、風土性バーキットリンパ腫の発症の初期段階において、これらのばく露が協調して作用する可能性を示している。
 研究者がCCL22の発現を抑制したモデルを作成したところ、多くのEBVウイルス遺伝子の発現低下が検出され、CCL22発現がB細胞の感染において重要な役割を果たしているという考えが裏付けられた。これらの研究結果は、風土性バーキットリンパ腫発症の初期段階で作用する可能性のある新しいメカニズムを示している。また、研究結果は、アフリカにおける小児がんの約50%を占め、そしてアフリカの多くの国でがん関連の死亡原因の第一位である本疾病に対する医薬品開発のターゲットとなりうる新たな経路を特定するものである。
 当該論文は以下のURLから閲覧可能。
「アフラトキシンB1及びEpstein?Barrウイルスにより誘導されるCCL22発現はB細胞感染を亢進する(Aflatoxin B1 and Epstein?Barr virus-induced CCL22 expression stimulates B cell infection)」
Mohamed Ali Maroui(University Claude Bernard Lyon I(クロード・ベルナール・リヨン第1大学))ら
PNAS, Published online 4 April 2024
https://doi.org/10.1073/pnas.2314426121
地域 その他
国・地方 その他
情報源(公的機関) 国際がん研究機関(IARC)
情報源(報道) 国際がん研究機関(IARC)
URL https://www.iarc.who.int/news-events/aflatoxin-b1-and-epstein-barr-virus-ebv-induced-ccl22-expression-stimulates-b-cell-infection/
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